老け込むには早すぎる。
職場でこんな光景を見かけないだろうか。
「ちょっと一服してくるか。」「じゃあ俺も。」「喫煙所で話そうぜ。」
そして、喫煙所に集まる数人。仕事の話をしているようで、実は半分は雑談。

気がつけば10分、15分……それを何度も繰り返す。
本人たちは、「これもコミュニケーションだ。」「喫煙所で情報交換している。」「人間関係を作る大切な時間だ。」
そう思っているかもしれない。
しかし、その光景を、吸わない社員はどう見ているだろうか。
原因は年齢じゃない。
「昔の習慣を疑う神経が眠っているんだ。」
「タバコミニケーション」は本当に必要なのか?
昔は、「喫煙所で重要な話が決まる。」「タバコを吸う仲間だからこそ、本音が出る。」そんな文化が確かにあった。
上司と部下が一緒にタバコを吸いながら話す。そこで仕事の相談をする、そこで人間関係を築く。それが「タバコミニケーション」だった。
しかし、時代は変わった。
今は、オンライン会議、チャット、メールもある。普通に会話することもできる。わざわざ煙のある場所に集まらなければコミュニケーションが取れない時代ではない。
それなのに、「喫煙所に行けば情報が入る。」「喫煙所に行かないと仲間外れになる。」そんな空気が残っている職場もある。
これは少し考えた方がいい。
喫煙しない社員は、どう見ている?
ここが大事だ。
喫煙者だけで集まって、「ちょっと一服。」「仕事の話をしているから問題ない。」と思っていても、その間、仕事をしている禁煙者がいる。
しかも、一日に何度も喫煙所へ行く人がいる。5分、10分、15分。それが一日に何回も続けば、積み重なればかなりの時間になる。
その姿を見ている禁煙者からすれば、「また行ったの?」と思われても不思議ではない。
さらに、「こっちは仕事しているのに……。」という冷たい視線を送られている可能性もある。
本人は気づいていない。

しかし、周りはちゃんと見ている。
「休憩」なのか「サボり」なのか
もちろん、適切な休憩は必要だ。人間は機械ではない。休憩して頭を切り替えることは、仕事の効率を上げるためにも大切だ。
問題は、「喫煙だから何度でも席を離れていい」という考え方になってしまうこと。
喫煙者だけが何度も職場を離れ、そのたびに喫煙所で談笑する。その時間を「コミュニケーション」と呼んでしまう。
これでは、「それ、ただのサボりじゃないの?」と思われても仕方がない。
しかも本人だけが、「俺はちゃんと仕事している。」と思っている。
ここが一番危ない。
そして「煙の害」という問題
もう一つ忘れてはいけない。
タバコは、吸っている本人だけの問題ではない。
煙や臭いを嫌う人もいる。受動喫煙への配慮も必要だ。
喫煙者にとっては、「ちょっと煙を吸うだけ。」かもしれない。

しかし、吸わない人にとっては、その煙自体が不快なものになる。
さらに、喫煙後の衣服や髪、呼気などに残る臭いを嫌がる人もいる。
だからこそ、「昔からこうだから。」ではなく、周囲への配慮が必要になっている。
「喫煙者だけの人脈」になっていないか?
タバコミニケーションのもう一つの問題。
喫煙所に行く人だけで、情報が共有されていないか?
重要な話が、「昨日、喫煙所で話したんだけど……」で決まっていないか?
もしそうなら、吸わない社員はどうなる?
当然、その情報から取り残される。
つまり、喫煙する人だけが情報を得られる環境になってしまう。これはコミュニケーションではない。ただの情報格差だ。
コミュニケーションは「煙」がなくてもできる
本当に優秀な上司なら、喫煙所に行かなくても部下と話せる。

デスクで話せばいい、会議で話せばいい、ランチで話してもいい、仕事の合間に、「最近どうだ?」と声をかければいい。それだけで十分だ。
コミュニケーション能力を、タバコに依存する必要はない。
「一服しないと話せない」は、もう卒業しよう
昭和の職場では、タバコ、酒、付き合い、根性、長時間労働、これらがコミュニケーションや仕事の象徴だった。
でも、令和は違う。
仕事は仕事、休憩は休憩、コミュニケーションはコミュニケーション、それぞれを分けて考える時代だ。
もちろん、喫煙すること自体を一方的に責める必要はない。
しかし、「タバコを吸う人だけのコミュニティ」を職場に作るのは別問題だ。
そして、喫煙を理由に何度も仕事から離れることを「コミュニケーション」という言葉で正当化するのも違う。
タバコを吸う人も、吸わない人も、同じ職場の仲間だ。
だからこそ、喫煙者だけが得をするコミュニケーションではなく、誰でも参加できるコミュニケーションを作ればいい。
「一服しようぜ。」ではなく、「ちょっと話そうぜ。」それでいい。
煙がなくても、人間関係は作れる。タバコがなくても、本音は話せる。
そして、休憩するなら堂々と休憩すればいい。仕事をするなら、しっかり仕事をする。そのメリハリこそが大切だ。
タバコミニケーションという名の昭和習慣。

そろそろ卒業してもいいんじゃないか?
老けるな、神経を動かせ。
人生はアフターファイブから始まる。
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